環境問題の現実。木の断面に描く理想。

環境問題と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか。
大気汚染、森林伐採、酸性雨、ゴミ問題など、例を出せばいくらでもあります。中でも森林伐採は地球温暖化に直接関わり、私たちの生活に大きく影響を与えます。1分間に東京ドーム2個分の森林がなくなっているというから驚きです。しかし、そのような事実に多くの人は目を向けません。

ハワイ出身、ニューヨーク在住のアーティスト、アリソン・モリツグ(Alison Moritsugu)は、そのような現状を作品で表現しました。

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彼女は、枯れた木の断面をキャンバスに、緑豊かな美しい風景を描きます。写実的な描写と、どこかユートピアな世界観からは、古典的な絵画を思わせます。
しかしなぜ、枯れた切り株の断面に描いているのでしょうか。

それぞれに意味があり、ヒビが入るほど枯れ果てた木には「自然破壊の象徴(現実)」、美しく写実的に描かれた絵には「緑豊かな自然のイメージ(理想)」という意味が込められているのです。つまり、次々と森林伐採が行われているのに、そんな事もつゆ知らず、まだ世界には自然が豊富で、美しく広がっていると思い込む人の思想を表現したのです。なんとも風刺的です。

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作品からは、理想と現実による強いコントラストを感じさせ、見る人に強烈な印象を与えます。

彼女は興味深いことに、このようなことも語っています。「私は、木を切り落とすのはダメだ、と言っているわけではありません。今現在、環境問題は複雑であり、解決策を見つけて実行するためには、私たちがもっと自然を気にかける必要があります。」と。

環境問題は一人では、どうしようもない問題かもしれません。しかし一人一人が現実を知り、解決していこうと試みれば未来は必ず変わります。私たちは、今、立ち止まり考える必要があるのです。

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Alison Moritsugu
HP : https://alisonmoritsugu.com

Reference : Littlejohn Contemporary

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