不思議な世界。 “エリック・ウォン”が描く、イギリスの新しい都市像

イギリスの首都・ロンドンは、歴史的建造物が多く立ち並ぶ、魅力ある都市です。それを全く新しく、そして超現実的に描いたアーティストがいます。

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レトロな色合いで描かれたこちらの作品は、アーティスト、エリック・ウォン(Eric Wong)によるシリーズ作、「COHESION」。イギリス中心部にあるマン島を舞台に、新しい首都をイメージして描かれました。モチーフとなったのは、イギリスを構成する4つの国の首都、ロンドン・カーディフ・ベルファスト・エディンバラです。イギリスの首都はロンドンと定められていますが、他の三つの首都も組み合わさった同作は、全く新しい都市像と言えます。
作品は、奥行きや広々とした空間を感じさせる大胆な構図ですが、細かく見ると、水や食料、エネルギーなどが、全ての地域に分配されている様子や、陽気に踊ったり演奏したりする人が緻密に描かれ、平和で生き生きした景色を作りだしています。

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このイラストを完成させる上で彼は、1666年マーガレット・キャベンディッシュが出版した「燃えるような世界(The Blazing World)」という小説からインスピレーションを得ています。その本は、ユートピアで風刺的表現もある王国を舞台にした、冒険物語です。

彼は、ロンドンの大学で美術と建築について学び、修士号を取得しました。そして、最終年度のプロジェクトで、「COHESION」というイギリスの新しい都市をイラストで描き、「どうすればイギリスは真に統一された国になるのか」という問題に取り組みました。4カ国から成るイギリスは、一つの国として見られがちですが、それぞれの国家間を覗くと、実は対立があります。そこには歴史的背景が関係していますが、彼はそういう部分を見つめ、4カ国が一つに成るよう願いを込めて、この「COHESION」を制作したのかもしれません。
作品だけを見ると、上下左右関係なくモチーフが描かれ、ゴチャっとしたような印象も受けるかと思いますが、彼の思いを知ることで見え方が変わります。

同作を通して彼が伝えていることは、問題の解決策を見つけるというよりも、より良い未来のために私たち一人一人に何ができるか、という点です。できていないことを指摘するネガティブなものではなく、前向きにさせてくれるポジティブな作品なのです。彼はその他にも、独自の視点とその世界観で、様々なイラスト作品を描いています。気になる方はぜひホームページからご覧になってみてはいかがでしょうか。

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Eric Wong
HP: https://cargocollective.com/ericccwong

Reference : Hi-Fructose MagazineDOMUSdesignboom magazineEIKOKU GO

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