漆黒のカラスを描く“リンジー・カスタッシュ”。空間を切り取る画家

画家、リンジー・カスタッシュ(Lindsey Kustusch)はカラスが見せる一瞬の表情を描きます。

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こちらの独特な存在感を放つカラス。その佇まいや視線からは、獲物を捕食するタイミングを静かにうかがっているように見えます。背景がぼかされている事で、動き続けている時間を感じさせ、絵は今にも動き出しそうです。
アメリカ・サフランシスコを拠点に活動する彼女は、カラスが見せる一瞬の表情や雰囲気を大きなタッチで描き、まるでその空間を切り取ったかのような絵画を制作します。
私たちが目にしているものは絶え間なく変化し、同じ時間や空間を体験することは二度とありません。彼女はその貴重な一瞬を捉え、キャンバスの中に空間ごと閉じ込めているのです。

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制作手順はまず、キャンバスに「グリッド」と呼ばれる格子を引き、構図を決めます。次に主役となるカラスを油彩で描き、背景をパレットナイフ等を使用し、大胆に描いていきます。最後に顔や足元にディティールを加えて完成です。
作品はどれも粗めのタッチが特徴ですが、描かれたカラスは情緒豊かに、そして力強く生き生きと描かれています。

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彼女はサンフランシスコの私立大学、アカデミー・オブ・アート大学で美術を学んだ後、ハワイで里親コーディネーターとして働いていました。最初の頃は絵とは無縁の仕事生活でしたが、ある日上司から、馬と自分の肖像画を描いて欲しいと頼まれたことをきっかけに、様々な動物を描くようになったそうです。

毎日の生活の中で彼女は、日々新しい発見を探し求め続けています。多くの芸術家と接することやペットの猫と過ごすひと時、アトリエでの作業など、全てが彼女にとっては絵を描くことに繋がるのです。特に動物からのインスピレーションを大きく受けているといいます。作品を見ると、同じカラスであっても、その瞬間によって空間の色や雰囲気が全く違うことが分かります。カラスの持つ個性を一瞬で把握し、キャンバス内に落とし込んでいるのです。
そんな彼女は、もうひとつのテーマとして都市景観も描いています。作品からは街の独特の雰囲気が感じられ、中には同じくサンフランシスコで活動するジェレミーマン(Jeremy Mann)の作品を思わせるような絵画もあります。
街や動物など、描く対象は様々ですが、彼女の作品はどれもその場の空間を切り取ったような迫力があります。「私は、描くすべてのものの美しさとエネルギーをとらえるように努力しています。」そのようにも語っており、それが彼女の力強い絵の理由なのかもしれません。

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Lindsey Kustusch
HP : https://www.lindseykustusch.com
Instagram

Reference : Back To The Passion

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